2016年2月14日日曜日

表参道ヒルズ

表参道ヒルズ

前回のコープオリンピアから引き続き、今回も表参道のランドマークとなっている表参道ヒルズについてご紹介したいと思います。



表参道ヒルズは、神宮前交差点から青山通り方面に下って行くと、左手にある地上6階、地下6階建の商業ビルです。また、4階以上は地権者用の住宅となっています。傾斜面に建っていますので、12階建の建物が半分地面に埋まっているようなイメージです。
設計は安藤忠雄氏、開発は森ビルがおこないました。この表参道ヒルズは2006年にオープンしましたが、それまでは同潤会アパートが建っており、現在も表参道ヒルズの一部を当時の資材を再利用し、同潤館という名前に変え、当時の趣きを残しています。



入居テナントは国内外の有名ブランドが多く、本館内は表参道の傾斜に合わせた、なだらかなスロープ状の床になっているのが特徴です。また、建物中心部は吹き抜けとなっており、開放感のある構造です。
同潤館はギャラリーと店舗が入っており、外壁には蔦も生え、同潤会アパート当時のノスタルジーな雰囲気の残る空間になっています。
表参道という立地、同潤会アパートという歴史から、原宿地域の文化形成に大きく影響を与えた建物。その生まれ変わりが表参道ヒルズなのです。

コープオリンピアの項でもお伝えしましたが、残すことで受け継がれる時間と歴史があります。それらは通りゆく人々が変わっていっても、決して忘れてはいけない、何物にも変えられないその土地の財産だと思います。
今度は表参道ヒルズが新しい原宿の文化を形成してくれることを願っています。

現在、開業10周年を機に、大規模なリニューアルが行われており、入居テナントの構成も大きく変更になります。
2016年2〜4月のかけて新店オープンが続き、新たな文化を形成してくれるのではないでしょうか。
新旧が調和した表参道ヒルズのご紹介でした。




コープオリンピア

コープオリンピア


これまで高層ビルをご紹介してきましたが(ペースは遅いのですが)、
今回は近年建築された高層ビルではなく、歴史のある建物についてご紹介します。


代々木公園前の交差点の角にある、「コープオリンピア」です。
完成は1965年、今から50以上前に建てられた、高級マンションで、日本初の「億ション」としても知られています。
50年以上前の物価で1億円ですから、現在の価格にすると一体いくらになるのでしょうか。

清水建設により設計され、地上8階、地下2階建て。建設当時からエレベーターや空調設備が備わっており、ホテルのようなサービス・設備を備えています。表参道に面したフロアには、飲食店や美容院などのテナントが入居しており、50年以上経った今での人気スポットとなっています。

この「コープオリンピア」という名前は、1964年に開催された東京オリンピックが由来となっています。
実はこのコープオリンピアは代々木体育館などで行われたオリンピックの選手宿舎として使われた建物で、1戸あたりの占有面積は実はそんなに広くはありません。

1戸あたりの面積が広くはないとは言え、ビンテージマンションとして富裕層やデザイナーなどに高い人気を誇っています。



現在でも原宿、表参道の顔として位置しているコープオリンピアですが、何年も前から建て替えの話が持ち上がっています。50年以上も前の建物ですし、湿気や地震の多い日本においては建て替えの検討は避けては通れない問題だと思います。

しかしここで問題になっているのが容積率や権利変換率といった問題です。
コープオリンピアは容積率600%として建設されましたが、のちのこの地域は容積率450%、高さ制限30mの規制が作られたため、建て替えた場合ほぼ間違いなく述べ床面面積が減少してしまうことになります。

一般的にマンションの建て替えにあたっては、新規分譲区画を作り、その売り上げを建て替え費用の一部とします。そうすることで所有者の建て替え負担を減らすことができます。
コープオリンピアの場合、この権利変換率が85%となってしまっています。
つまり、この方法をとった場合、各居室の面積が85%に減少してしまうわけです。
ただでさえ、決して広くない居室がさらに減少してしまうわけです。
これらが問題となり、現在も建て替えの議論が継続している状態となっているそうです。

私個人としては、コープオリンピアは表参道になくてはならない存在だと思います。
時間の経過とともにその存在は大きくなり続け、その街並みを形成している重要な要素となっています。またその歴史が表参道の景色を美しいものにしていると感じています。
建て替えてしまっては、その重厚感、歴史的な重みはなくなり、「単なる新しい建物」となってその歴史もリセットされてしまいます。

スクラップ・アンド・ビルドは安全だしビジネスとしてもメリットが多いのは間違いないですが、このコープオリンピアは残さなければならない建築だと思います。


2016年1月17日日曜日

虎ノ門ヒルズ

虎ノ門ヒルズ


東京都港区の新しい名所として、2014年6月にオープンしたのが「虎ノ門ヒルズ」です。

開発は森ビルが行いました。

森ビルはこれまでも虎ノ門周辺に多くのビルを建設してテナント業を営んでいました。
 虎ノ門ヒルズ周辺えを歩いていると、ナンバリングされた森ビルの物件を沢山見かけます。
いわゆる「ナンバービル」というものです。
森ビルはディベロッパーとして非常に有名ですが、実は狭い範囲の中で建築・開発を行っており、地上げを自社で全て行うなど、その手法は独自なものが多いことで有名です。

虎ノ門ヒルズは高さは255m、地上52階建ての超高層ビルで、 立体道路制度を利用して環状2号線の上に建設されました。

当初は4棟のビルを建設する予定でしたが、森ビル側が超高層ビル1棟への集約を主張し、その方針で開発が進められた。
森ビル側は、中層ビルをなだらかに建築するより、高層ビルを1棟建築し、残りの敷地を緑地化するほうが環境にも優しいという考えを持っており、この虎ノ門ヒルズでもその方針を踏襲されたようです。

近年の高層ビルに多い、低層が商業ビルで中〜高層がオフィスフロアというような作りではなく、そのほとんどがオフィスあるいはホテルという構成になっています。
それだけ、この虎ノ門という地域はビジネスニーズが高いということですね。

森ビルとしては、本社を移転したかったようですが、虎ノ門は当初の予想通り人気があったようです。六本木ヒルズからの移転は実現しませんでした。

敷地内には芝生の広場もあり、休日は静かな時間をゆっくりと過ごすことができます。